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2018.07.14
Interview

"サッカーをできる場所"から"熱を表現する場所"へ。 キャプテン #8鈴木 が語るキャプテン像と社会人フットボーラーの伸び代。

鈴木峻太(すずき しゅんた)。1991年8月9日愛知県生まれ。山梨学院高校時代には、第88回全国高校サッカー選手権で現日本代表・柴崎岳を要する青森山田高校を下して優勝を経験。2017シーズンよりCITYに加入し、ストイックにサッカーと向き合うアタッカーとして公式戦21試合に出場、14ゴール5アシストをマーク(2018年7月14日現在)。


俺がキャプテンになる最初のきっかけは、深さん(深澤佑介GM兼監督)と翔くん(#7小泉翔)とご飯を食べにいったことだった。その場で「お前、キャプテンやれよ」と言われて驚いたのを覚えている。


 もちろん俺がキャプテンなんてできると思っていなかったけど、よく考えてみたら他にできる人もいないんじゃないかと思った。88年生まれの世代(※)がキャプテンをやっても、それまでとは何も変わらない。あの人たちは何も言わなくても自分でできてしまうから。


 そうしたら彼らのような上の世代と、俺よりも下の世代をつなぐ間にいる自分なのかな…と自然に思うようになった。それで「やるか」と決断できた。

(※)CITYには88世代(1988年生まれ)のメンバーが多く、代表の山内を筆頭に#7小泉、#11市川#18前田#20橋本#23仲渡COOの梶原などが名を連ねる


 こうして見るとすんなり決めたように思えるけど、実際はそんなに簡単な決断ではなかった。深さんには「お前しかいないんだよ」と言われたけど、去年の俺は責任を持ったプレーをしていたとは言えないからね。


 ただ、去年の慶應BRBに負けたあの試合は大きかったかもしれない。たったの1敗で2部リーグに昇格できなかった。あの敗戦は監督がどうこうよりも、選手たち、ひいては自分の責任。ピッチに立つのは選手で、慶應BRBに負けたことの責任は自分自身すごく感じていた。

 あのままじゃダメで、何かが変わらなきゃいけなかった。そこで深さんが監督に就任して、自分がキャプテンに指名されて「チームのために何かやらなきゃいけない」という気持ちが働いたんだと思う。


 正直なところ、俺がCITYに入った理由は「サッカーをできる場所があった」くらいで、当時はただプレーしているだけ。でも、それだけだとチームは何も変わらない。深さんや一樹さん(山内一樹CEO)、翔くんをはじめとしたメンバーのCITYにかける熱量を感じて、キャプテンを引き受けることにした。


 でも、みんな思っているだろうけど、俺ってキャプテンらしいことは何もしていないよね。深さんや他のメンバーの熱を感じながら、自分がそれに一番応えなきゃいけないと思いながらやっているくらい。


 キャプテンを任された時も「チームをまとめること自体はそこまで求めていない」と言われていたし、俺自身はまず深さんの熱をピッチで一番表現する存在であろうと心がけている。今年は新しい選手も入ってきて、みんなが自主的にいろいろなことをできるようになってきているし、そこは去年から大きく変わったと思う。


 実は俺、中学生の頃にもキャプテンをやっていたことがあるんだよね。でも、中学3年生の6月頃から怪我をしていて、当時もキャプテンらしいことは何もしていなかった。自分が圧倒的なリーダーシップを持っているわけではないのはわかっているから、みんなが助け合える環境を作っていきたい。


 言葉で何かを伝えるのは俺には無理だから。翔くんや俊治朗さん(#11市川俊治朗)という言語化な得意な選手もいるしね。結局まだ「俺がキャプテンでいいの?」とは思っているけど。キャプテンって何なんだろうね(笑)

 俺にとっての「キャプテン」の理想像は圧倒的なリーダーじゃない。リーダーのような存在がたくさんいるチームが一番強いと思っていて、キャプテンはあくまで最終的に「こうしようぜ」という方向性を示すだけの立場でいい。独裁者ではなくて、「足りない部分をみんなで補っていこうぜ」という雰囲気を作れるのが理想かな。キャプテンがたくさんいる集団は強くて当たり前だよね。みんな自主性がある、そういう組織を作りたいと思っている。

 

 だから今の俺にできるのは他の選手より走ったり、試合中に雰囲気が悪くなった時に声かけしたり、そのくらい。これ、深さんに怒られそうだな…(笑)


 そして、都リーグ3部優勝は決して簡単なことではない。まだ俺たちは何も結果を残していない。普段のリーグ戦でも常に圧倒的に勝てるわけじゃない。ギリギリの試合はいくつもあった。まだまだ強くないし、足りないものだらけだと思う。


 新しい選手が入って戦力値は上がっているのかもしれないけど、最低限の目標として掲げている3部リーグの全勝優勝や、60得点に到達するためにはやらなければいけないことがたくさんある。自分たちが成長しているかどうかは、シーズンが終わって、求めていた結果が出た時に初めて振り返って「こう考えたら去年の自分たちよりも成長しているよね」と考えるべき。今の段階で何も言えることはない。

 シーズン序盤、ある試合を一つの山場のように考えて臨んだことがあったと思う。結局その試合には勝ったけど、それによってチーム全体に安堵感のようなものが生まれて浮ついていたことに、俺は危機感を覚えていた。もっと1試合、1試合、気を引き締めて挑まなければ、必ずどこかで足もとをすくわれる。


 まだ何も終わっていないし、何も成し遂げていない。ここで納得していたらその先はない。もっと戦えるチームを作っていかなければいけないと思う。こういう時って、賢いリーダーはどうやってチームに伝えているんだろうね(笑)


 社会人のアマチュア選手が今の段階で技術を伸ばそうと思っても、現実的に考えて急激に技術が伸びていくことはない。俺たちは毎日練習できるわけじゃないから。もちろんまだまだ伸びしろはあると思っているけど。


 そう考えた時、自分たちに何ができるか。それは「考えること」だと思う。1人ひとりがもっと考えて、少しでもいいポジショニングをとったり、いい判断ができたりすれば、それだけでチームは絶対に変わる。


 まだ他の選手や監督に頼ってプレーしている選手が多いから、周りをよく見て、今何が起こっているか、相手はどんなことを考えているのか、この時間帯は何をしなければいけないのか…1人ひとりがもっと考えて、それをピッチ上で表現していかなければいけない。1人ひとりの判断レベルがもう一段階上がったら、もっと戦える組織になると思う。


 残り試合は少なくなってきているけど、気の抜けない試合はこれからも続く。最後まで油断することなく、常に高みを目指して、最高のシーズンだったと言えるようにみんなで突っ走っていこう。

#8鈴木のプロフィールはこちら


<TOKYO CITY F.C. 7月の試合>

■東京都社会人サッカーリーグ3部 第9戦

TOKYO CITY F.C. vs FC Restars

日時:2018年7月15日(日)19:10

会場:みらい平グラウンド


■東京都社会人3部リーグカップ戦 第1戦

TOKYO CITY F.C. vs FCアウルズ

日時:2018年7月22日(日)11:10

会場:あきる野市民運動公園


■東京都社会人サッカーリーグ3部 第10戦

TOKYO CITY F.C. vs 住友商事サッカー部

日時:2018年7月29日(日)15:50

会場:大宮けんぽグラウンド