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2017.06.24
Column

歴史を知るフォア・ザ・チームの体現者【#ピックアッププレイヤー】


 TOKYO CITY F.C.は今年で創設から4年目を迎え、チームとしても大きな転換期にある。選手として創設期を知るメンバーは2人だけになってしまった。


 そのうちの1人である伊藤直樹は、1年目から主力としてチームの歴史を目撃してきた選手だ。しかし、公式戦出場数が30試合を超える数少ない存在でありながら、今季は出場機会が激減。都リーグでは6試合中2試合しかピッチに立てていない。


「率直にレベルは上がったと思います」と、伊藤はチームの変化を実感している。今季は数多くの新たな選手が加入し、自身がベンチを温める機会が増えた。


 とはいえ「ポジションが被っている優秀な選手が入ってきたら、試合に出られなくなるのは承知の上」と、出番が減った現状に理解を示している。



「もちろん試合に出て、点を取って、アシストして…というのがサッカーをやっていて一番楽しいところなので、もちろん試合に出たい気持ちは強いけど、こういう立場に置かれている中で、今の自分に何ができるかが重要だと思います」


 伊藤は今季からチームの用具管理を取りまとめる責任者を任された。それ以外にもクラブの運営メンバーとして、ピッチ外での活動にも関わり始めた。「サッカーのプレー以外でどうやって関わっていけるかは、今年1年考えて取り組んでいるところ」と、ピッチ上でも様々な役割をこなす背番号36は語る。


 なぜ出場機会の減少を受け入れてまでチームに対し全力を注げるのか。それは創設期からのメンバーとして「CITYをもっと大きいクラブにして、強くしたい」という思いを持っているからだ。



 クラブの創設期から選手として在籍し続けている江口淳は、「年上の選手も多い中で難しい立場かもしれないけど、非常にひたむきで、素直な性格がプレーにも表れていると思う。チームに必要なメンバーの1人。CITYを離れてしまった選手がたくさんいる中で、創設期から残っていることには大きな意味があるし、チームに貢献できているからこそ、今も戦えているんだと思います」と、伊藤が選手として戦い続ける意義を説く。


 CITYがどんなビジョンやミッションを持って存在しているのか、そういったクラブの根幹を知る選手が在籍していることは、長いリーグ戦を戦っていく上で重要になる。


 今季は開幕から6連勝を飾り、絶好調に見えるCITYではあるが、緊張感のある試合が続く中でコンディションを崩す選手も増えてきている。ゆえにこれまで出場時間が短かった選手の力が必要になる時でもある。


 そして、そんな苦しい状況でチームとしてブレずに戦う姿勢を見せるのが、伊藤の役割になるだろう。


「けが人が増えてきて、これから自分にもチャンスは生まれてくると思うし、必ずゲームの中で必要とされる場面はあると思う。そこで自分の力を100%出せるように毎日を過ごしたい。自分がやれることは変わらなくて、運動量やカバーリングだったり、苦しい時にみんなを助けるプレーがストロングポイントだと思っている。絶対この先どこかで苦しい場面はあると思うので、自分のプレーでチームに貢献できればうれしい」



 25日に対戦する府中アスレティックFCは、CITYが2年前に都リーグ4部優勝と3部昇格を決めた試合の相手でもあった。その試合で伊藤は決勝ゴールを挙げ、クラブの歴史に重要な1ページを刻んだ。


 本人は「一樹さん(山内一樹=クラブ代表)が足を痛めてまで折り返してくれたクロスを、どこにシュートを打とうとか決めずに精一杯振り抜いた結果がああなったというだけで、そこまでみんながボールをつないでくれたおかげ。たまたまそこにいたのが僕だっただけです」と謙遜するが、重要なゴールだったことは言うまでもない。あの1点がなければ、いまのCITYはなかったかもしれないのだから。



「自分のストロングポイントである運動量が、最後の最後でああいう結果(府中アスレ戦のゴール)に表れたのはすごくうれしいところで、今年もそういう形でどこかで貢献できればいい。いちサッカー選手としても高いレベルでやり続けたい思いはずっと持ち続けているので、レベルが上がってもできるところまで、自分の限界を知れるようなところまでしがみついて、泥臭く頑張っていきたい」


 フォア・ザ・チームの精神を体現しながら、胸に秘めた熱い想いをピッチ上で表現する。伊藤の類い稀な献身性がCITYを救い、高みへと導く瞬間は必ずやってくるはずだ。



■次の試合情報 "昇格を争ったライバルとの再戦"

東京都社会人サッカーリーグ3部 第7戦

TOKYO CITY F.C. vs 府中アスレチックフットボールクラブ

日時:2017年6月25日(日) 11:10

会場:ZOZOPARK HONDA Football Area

入場:無料

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■#36伊藤 の詳しいプロフィールは >>こちら